WBC決勝前、大谷翔平が語った「憧れるのをやめましょう」の真意とは
はじめに
2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝戦。
日本代表はアメリカ代表と対戦し、大谷翔平選手(以下、大谷翔平)が同僚のマイク・トラウトを空振り三振に仕留め、世界一を決めました。
その試合前、彼がチームメイトに語ったひと言が話題となりました。
「憧れるのをやめましょう」
この言葉は瞬く間に拡散され、多くの人にインパクトを与えました。
しかし、一部ではその意味を誤解し、否定的なメッセージと捉えられているように感じます。
都合よく変換されてしまった言葉
「憧れるのをやめましょう」という言葉は、本来は「対戦相手を過剰にリスペクトせず、対等に戦おう」という意味でした。
しかし現在、この言葉が本来の文脈を離れて、別の意図で使われているように感じます。
特に気になるのは、このフレーズがドリームキラーにとって都合の良い形で解釈されている点です。
- 「憧れても意味がない」
- 「あんな人にはなれっこない」
- 「どうせ夢は夢なんだから、現実を見なさい」
まるで、「最初から特別な人間じゃなければ挑戦しても無駄」と言わんばかりの使われ方をしているのです。
これは、本来のメッセージのすり替えに他なりません。
そして、挑戦しようとする人を萎縮させ、夢から遠ざけるような力を持ってしまう危険があります。
真の意味:「自分を同じ土俵に上げよ」
アメリカ代表にはMLBのスーパースターたちが並び、日本の選手たちにとっても憧れの存在であることは間違いありません。
しかし、「今日は戦う日」。
敬意は持ちつつも、必要なのは対等な立場で戦う覚悟でした。
大谷翔平は、そのメッセージをたった一言に凝縮して伝えたのです。
「憧れるのをやめましょう」
=「今日だけは、自分を彼らと同じ舞台に引き上げよう」
そう読み替えると、その言葉はむしろ勇気と挑戦を後押しするものとして胸に響きます。
自分を下げすぎないために
私たちもまた、憧れの人を目指すとき、つい「自分なんて」と引いてしまいがちです。
しかし、それではスタート地点にすら立てません。
「憧れ」はスタートの原動力であり、
「対等に見て挑む意志」こそが、次のステージへ向かう鍵になるのだと思います。
最後に
もしあなたが達成したい目標や、憧れている人がいるのなら、
その人に敬意を持ちつつも、過度に自分を卑下せず、同じ目線で自分の可能性を信じてほしいと思います。
理想は、雑音や否定的な声をシャットアウトすること。
もしそれが難しければ、できるだけノイズを減らす工夫をしながら、自分の軸を持ち続けることが大切です。
私も頑張ります。
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